実用品への美を追求するアールデコは、腕時計に「時間を知る」という機能性だけでなく、アクセサリー・ジュエリーなどと同じ装飾性を持たせたことでも重要な時代でした。
特に幾何学的なレクタングルやトノーケースはアールデコの時代にもてはやされ、流行したもののひとつです。
さらに八角形などの多角形ケースも、今ではいくつかのブランドのアイコンとなっていますが、アールデコにインスパイアされたものと言えます。
アールデコの根底に流れていたものは、第一次世界大戦前の、パリがもっとも華やかなりし「ベル・エポック」(古き良き時代)への憧憬と懐古という説があります。
それは第一次世界大戦をまたいで、世界の文化や経済がパリを中心とするヨーロッパから、アメリカ・ニューヨークへと移行しつつあったことも大きな理由でしょう。
実は1925年のパリ万博にアメリカは出展していませんが、視察団を派遣し、大きな成果を得ています。
その結実が、エンパイアステートビルやロックフェラーセンターといった、アールデコ調の摩天楼群であり、スーパーコピー時計やジュエリーなど装飾文化そのものでした。
アールデコを感じさせるデザインの腕時計といえば、ヴァシュロンコンスタンタンのカレ ヒストリーク。そしてヒストリーク アメリカンも、当時を彷彿とさせるデザインです。
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